楽しみは続けて
皆さんは、結婚する前、子育てが始まる前、介護が始まる前など、現在の状況とは違う頃から、ずっと続けている楽しみがありますか?
以前、クロワッサン(雑誌)の育児と介護の取材の際に余談でお話したところ、しっかり紙面に反映されていたのでお読みになった方は御存知かと思いますが、私はあるアーティストのコンサートに高校生の頃からずっと行っています。妊婦の時も、子どもが産まれても、介護が始まってもです。
1985年からなので、もう21年になります。
子育てだけの頃は夫に子どもをお願いし、在宅介護が重なってからはコンサートの日程にあわせてショートステイを予約して自分の時間を確保し、足を運びました。様々な方の協力なしには行けない状況でしたが、「これだけは譲れない」という気持ち、そして日々の育児と介護の両立から一時開放され、また続けていく力を得るために、私にとって必要なものであることを周囲の人々が理解をしてくれていたから実現したことでもあります。
コンサートだけでなく、そのアーティストの音楽が好きなことで、曲を聴くことで自分を奮い立たせていたこともあります。父の余命がわずかだとわかっていながら、笑顔で父に会うために病院に向かわなくてはならなかった頃、私の心の支えの1つとなってくれたのも、このアーティストのたくさんの曲でした。
先週末、毎年恒例のこのアーティストの野外コンサートがありました。もちろん、今年も足を運びました。楽しい頃によく聴いた曲、辛かった頃によく聴いた曲…頭の中にその時、その時の情景や気持ちが思い浮かんでは消えていき、3時間ほどのステージですが、何年もの思いが甦りました。
私を支えてくれた、くれている多くの方々に心より感謝です。
ちょっと感傷的になってしまいましたが、楽とはとても言えない育児と介護の両立を続けていくには、自分の楽しみも大切にして、息抜きをしながら続けることがとても大切なのだと思います。「こんなに大変なのに自分の楽しみなんて」などという人がいるかもしれませんが、私は「こんなに大変だからこそ、楽しみを持つべきだ」と声を大にして言いたいです。
自分の時間なんてとても作れない…そういう状況の方は、今の育児と介護の両立に対する取り組み方を見直しした方が良い時期に来ているのかもしれません。一度立ち止まって見つめなおしてみてください。
自分だけに負担がかかりすぎていませんか?
特に介護は、一人で背負ってしまってはなかなか長続きしませんし、ひいては自滅、介護放棄、虐待につながることも否定できません。
どうぞ皆さん、ご自身を大切にしながら、育児と介護の両立を続けて行ってくださいね。
<文章補足ホームページ>
・クロワッサン(マガジンハウス発行)
655号「女の新聞 介護 126」に掲載(2005年2月10日発売)
http://croissant.magazine.co.jp/
・「あるアーティスト」のホームページ
THE ALFEE OFFICIAL SITE
http://www.alfee.com/
2005.8.26 育児と介護の両立を考える会・メールマガジン
今週の「育児と介護の両立を考える会」第73号より


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